こんにちは、潰瘍性大腸炎かあちゃんです。
久々に新しい薬の話を聞いた気がする。気のせいかしら?
ファイザー株式会社の「ゼルヤンツ」。以下、ファイザー株式会社のプレスリリースより抜粋。
ゼルヤンツは、日本人を含む、前治療で効果不十分又は忍容性不良の中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者さんを対象とした3つ大規模臨床試験(OCTAVE試験。後述参照)において、寛解導入期及び寛解維持期の双方で高い有効性と安全性を示しました。これらの臨床試験結果等に基づき、弊社では昨年、承認事項一部変更申請を行いました。
このたびの適応症追加の承認取得により、潰瘍性大腸炎の治療にJAK阻害剤という新しい作用機序、かつ経口薬という新たな選択肢が加わりました。今後、患者さんのライフスタイルに応じた治療選択を行うことが可能になると期待されています。
おほーん。
詳しく読み進めていきましょう。
ゼルヤンツ(一般名:トファシチニブクエン酸塩)とは
もともとは関節リウマチの治療薬で、「既存治療で効果不十分な関節リウマチ」において適用されていた薬でした。
潰瘍性大腸炎に適用された項目とポイントは以下の通りです。
「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入および維持療法」で、ステロイド製剤や抗TNF製剤などの既存治療で効果不十分な場合に限る
インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、ゴリムマブ(シンポニー)と同じ適用基準になるようです。ただ、生物学的製剤とは少し仕組みが異なります。
炎症性サイトカインの発現を抑制するヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬の経口剤
ファイザーくすり情報の「ゼルヤンツ」のページによると、
ヤヌスキナーゼ(JAK)と呼ばれる酵素を強力に阻害することで、リンパ球の活動などの免疫反応に関わるサイトカインの働きを抑え、関節リウマチに係わる炎症を抑制します。
と書かれています。
ゼルヤンツの「ヤヌスキナーゼを阻害する」仕組みについては、日本リウマチ財団「リウマチ情報センター」のホームページに詳しく解説が掲載されています。興味がある人は読んでみてください。私は目が疲れたのじゃ…。
アザチオプリンやシクロスポリン等の強力な免疫調整剤・免疫抑制剤、生物学的製剤との併用は推奨されていない
アザチオプリン=イムラン、アザニンなどのことですね。シクロスポリンは現在保険未適用の免疫抑制剤で、どちらも主に寛解維持療法に使われます。
その他免疫抑制剤・調整剤として、タクロリムス(プログラフ)もあります。やってる人は意外に少ないかも。
生物学的製剤というのは、先ほど挙げたインフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、ゴリムマブ(シンポニー)のことですね。
併用が推奨されてないとのことで、治療を行う場合は5-ASA製剤+ゼルヤンツという治療法になるのかなあ。
大規模臨床試験では高い有効性と安全性を示したとのことで、ヒュミラしんどい!レミケードもしんどい!なにより生物学的製剤のための通院がしんどい!と考えている方には便利な経口薬となりそうです。
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